足の症状には、「むくむ」、「しびれる」、「痛い」、「かゆい」、「こむらがえり」、「色が悪くなる」があります。
足に症状がでる病気は、内科、循環器内科、血管外科、整形外科、糖尿病内科、皮膚科、神経内科など多岐にわたります。
足の病気は何科?
足の病気は、以下の点をよく観察することで、診断にたどり着きます。
- 両側か?片側だけか?
- 突然起きたか?ゆっくりか?
- 押すと凹むか?凹まないか?
- 痛いか?色が悪いか?
足の血管が動脈硬化で狭くなる病気
足の血管が動脈硬化で狭くなる病気の場合、歩けば歩くほど、足の裏やふくらはぎが、「だるい・つっぱる」、「重い」、「痛い」、「しびれる」といった症状があらわれます。
一方で、歩くのをやめて休息すると足の症状が良くなります。
これを間欠性跛行(かんけつせいはこう)と言います。
間欠性跛行の症状が出る病気
この症状が出る病気は、2つあります。
- 閉塞性動脈硬化症
- 脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症は、太腿のしびれをともなったり、前屈みで症状がよくなったり、歩かなくても症状があることが特徴です。
足の血管が浮き出て、目立つ病気
足の皮膚の下にある静脈が大きくなって浮き出てきます。
足がだるい、こむら返り、色が悪くなるなどの症状が出て困るのが下肢静脈瘤です。
静脈には、逆流を防ぐため「静脈弁」がありますが、この弁がうまく働かず、立ったときに、重力に伴って血液が逆流し、静脈が腫れ上がるのが下肢静脈瘤です。
足の静脈が血栓(血の塊)で閉塞する病気
急に片足が「腫れる、むくむ」のが、深部静脈血栓症です。
一般的には、「エコノミークラス症候群」とも言われます。
長い時間じっとして動かず、水分をとらずにいると起こりやすく、手術、がん、経口避妊薬、足の怪我などから発症することもあります。
肺動脈塞栓症を合併することも
死亡に至る可能性がある肺動脈塞栓症を合併することもあります。
肺動脈塞栓症は、足の静脈にできた血栓が剥がれて血流に乗って肺の動脈に移動し、肺の血管を血栓の塊で塞いでしまい、肺の血管の中に酸素を取り込めなくなって重症化します。
血液検査、足の血管エコーで診断することができます。
ふくらはぎのこむら返り
誰もが一度は「こむら返り」を経験したことがあるのではないでしょうか。
年を重ねることで、頻度も多くなります。
寝ているときに起こるこむら返りの多くは筋肉疲労が原因ですが、足が冷えて血流が悪くなったり、電解質バランスの乱れから起きることもあります。
電解質の乱れは、神経伝達や筋肉の収縮などがうまくいかなくなることがあります。
栄養バランスのいい食事によって体内の電解質バランスは保たれますが、ダイエットや偏食によって栄養が偏ると、電解質バランスが崩れることがあります。
また、こむら返りは、日中じっとして動かない人に多く認められますので、よく運動することで予防できます。
病気が原因の「こむら返り」
病気が原因の「こむら返り」は、先ほど説明した病気でも起こります。
- 閉塞性動脈硬化症
- 下肢静脈瘤
- 深部静脈血栓症
- 脊柱管狭窄症
その他が原因の「こむら返り」
その他では、下のような病気や原因で起こります。
- 糖尿病神経障害
- 電解質異常(カリウム、マグネシウム、嘔吐、下痢など)
- お薬(利尿剤、コレステロール改善薬)
- 内分泌疾患(甲状腺機能低下症、副腎機能低下症など)
- 神経疾患(脳梗塞、筋萎縮性側索硬化症など)
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。