むくみとは、何らかの原因で、皮膚の下の皮下組織に余分な水がたまった状態です。
手足がむくんだり、顔やまぶたが腫れぼったくなることを「むくみ」、医学用語で「浮腫」と言います。
重力の影響で、特に水分はからだの下にたまりやすく、足のスネや足の甲はむくみが好発する場所です。
また、多くのむくみは押すと凹みます。
体重が増えることもありますが、肥満とは違います。
むくみの原因
むくみの原因は、数多くあります。
病気によるむくみとそれ以外があり、むくむ場所によって、大きく2つに分かれます。
- 全身性(からだの左右両方にある)
- 局所性(からだの一部、片側)
病気によるもの
病気でないもの
- お薬の副作用(漢方、ステロイド、降圧剤、消炎鎮痛剤、糖尿病薬、向精神病薬など)
- 妊娠
- 月経周期
- 栄養不良
- 塩分・水分とり過ぎ、アルコール飲み過ぎ
- 長時間の立ち仕事 など
心臓が原因のむくみ
主に心不全などで、両方の足に強いむくみが数日から数週間で出て、悪化してきます。
午前中より夕方にむくみはひどくなります。
むくみとともに、動いたときに息切れが出たり、動悸を感じたりします。
肝臓が原因のむくみ
肝硬変、肝不全まで肝臓の機能が低下すると、両方の足がむくんできます。
また、腹水もたまって、お腹が出てきます。
腎臓が原因のむくみ
ネフローゼ、腎不全になるとからだにむくみが出てきます。
腎臓が原因のむくみは、まぶたがむくみやすくなるという特徴があります。
また、夕方や夜より、朝起きたとき、午前の方が、むくみがひどいです。
深部静脈血栓症
何らかの原因(がん、経口避妊薬、デスクワーク)で、足の静脈に血栓(血の塊)ができて、静脈を塞いでしまう病気です。
血栓が血流にのって、肺塞栓症を合併するリスクとなります。
血栓で詰まった静脈の足が、むくみます。
痛みや腫れることもありますが、約半数は症状がありません。
リンパ浮腫
がんの手術後や、がんのリンパ節転移、放射線治療などによってリンパ管の流れが悪くなって、手足に起こるむくみです。
むくみの特徴は、肌の色がやや白っぽく、光沢感があります。
静脈弁機能不全、下肢静脈瘤
むくみをそのままにしておくと、うっ滞性皮膚炎を合併し、皮膚に色素沈着したり、紫色になったりします。
ひどい場合は、潰瘍になり感染して入院が必要なこともあります。
蜂窩織炎(ほうかしきえん)
皮膚に細菌が感染して、腫れて熱感や発赤が出現し、痛みを伴います。
抗生剤のお薬が必要です。
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