頭痛の原因は?
頭痛に悩む人は、日本で約3,000万人いると言われています。
頭痛が出たり、続いたりすると脳に何か異常が起きているのではないかと心配される方もいますが、命に直接関係しないものがほとんどです。
頭痛と一口に言っても、症状は様々で、頭痛が出る病気は80種類くらいあると言われており、対策もそれぞれ異なります。
頭痛の種類
まず頭痛は、一次性頭痛と二次性頭痛の大きく2つに分類されます。
一次性頭痛
一次性頭痛とは、脳に異常がない頭痛のことをいいます。
MRIやCT検査で異常は認めませんが、筋肉の緊張や脳血管の拡張や炎症によって、脳神経が刺激されて痛みが出るとされています。
一次性頭痛としてよく知られているのが、「片頭痛(偏頭痛)」、「筋緊張性頭痛」、「群発性頭痛」、「三叉神経痛」などです。
二次性頭痛
二次性頭痛とは、頭痛を伴う疾患が原因となる頭痛です。
軽症から重症なものまで様々あります。
脳卒中として知られている「くも膜下出血」、「脳出血」は頻度も多いです。
他には、脳腫瘍、髄膜炎や急性副鼻腔炎などの感染症、薬剤性(血圧や喘息のお薬など)、二日酔いや緑内障発作、うつ病など様々です。
女性に多い片頭痛
片頭痛の特徴とは?
20~40歳代の女性に多く、40%以上が親または兄弟・姉妹も片頭痛を持っています。
頭痛の症状は?
片側または両側で、頭の前頭部や側頭部に多く、「ズキンズキン」とする拍動を感じて、日常動作で悪化します。
あるいは、頭痛のために日常動作を避けます。
そのため、横になって休みたい、寝込みたい気分になります。
頭痛発作前
頭痛が起こる前に、物が見えにくくなり、その周りがキラキラと輝いて見える、気持ち悪いなどの前兆を約30%認めます。
前兆が消失して60分以内に頭痛発作があります。
頭痛発作中
頭痛発作中は、吐き気・嘔吐、光がまぶしい、音がうるさく感じたり、臭いに過敏になることもあります。
頭痛発作の時間は4時間から、長いと3日ほど続きます。
発作頻度は月1~2 回程度、または年に数回程度となります。
頭痛の誘因、悪化(増悪)する要因は?
- お酒
- ストレス
- 月経周期
- 光・音、臭い
- 季節の変わり目(朝晩の気温差が大きい春先や、台風が多い夏から秋にかけて)
- 睡眠不足・睡眠過多
ストレスや心理的葛藤からの解放された時に起こりやすいとされています。
また、経口避妊薬(ピル)は発作を増悪させるので注意が必要です。
頭痛時の運動や入浴、マッサージは症状を悪化させます。
軽快する要因は?
日常生活で誘因となるものを避けることで発作は減少します。
また、発作時は悪化(増悪)要因を避けて、暗い静かな場所で安静にして、頭を冷却すると良いです。
日本で最も多い緊張性頭痛とは
緊張性頭痛の特徴とは?
30歳以上に多く、生涯有病率は30%以上と極めて多い頭痛です。
通常、両側性で後頭部、前頭部あるいは頭全体の圧迫する、締めつけられる感じの頭痛です。
頭または首の姿勢の異常や精神的ストレスが誘因となって、頭と首の筋肉が凝り固まることが原因です。
頭痛の症状は?
- 1日中痛みがあり、ダラダラと続くことが多いです。
- 両側性で後頭部、前頭部あるいは頭全体が、圧迫される、締めつけられる、重いと感じます。
- 頭痛、頭重感は、数十分から数日続き、症状は夕方に悪化します。
- 吐き気・嘔吐はなく、光・音の過敏もないです。
頭痛の誘因、悪化(増悪)する要因は?
- うつむき姿勢(デスクワークなど)
- 精神的・肉体的ストレス
軽快する要因は?
下記の要因によって、頭痛は改善します。
- 入浴
- 飲酒
- 運動
緊張性頭痛の軽快する要因は、片頭痛では、ほぼ悪化させてしまう原因(増悪因子)となります。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。