メタボリックシンドロームとは、中性脂肪の高値、血圧の上昇、血糖値の上昇など代謝異常が同時に存在する状態を指す言葉です。
これらの代謝異常は、心血管疾患や2型糖尿病のリスクを高めることが知られています。
メタボリックシンドロームで将来なりやすい病気
心血管疾患
心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患のリスクが増加します。
糖尿病
糖尿病ではがん、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなります。
脂肪肝
中性脂肪が上昇して肝臓へ脂肪蓄積とした結果、脂肪肝(脂肪の異常な蓄積が起こる肝臓の状態)のリスクが高くなり、進行すると肝炎や肝硬変になります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に一時的な呼吸停止や低呼吸が繰り返されて、からだが一時的に低酸素血症になります。
睡眠時無呼吸症候群では、薬物抵抗性高血圧、心筋梗塞、突然死のリスクが高くなります。
炎症性疾患
中性脂肪の上昇、肥満、インスリン抵抗性などで体内に炎症が起こりやすくなります。
その結果、慢性的な炎症性疾患(例:慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患)のリスクが高くなります。
慢性腎臓病
メタボリックシンドロームの1つの特徴である高血圧は慢性腎臓病のリスク因子の一つであり、長期間にわたって高血圧が持続すると腎臓にダメージを与えて腎臓機能を低下させます。
診断基準
メタボリックシンドロームの診断基準は下記の通りです。
必須項目
おへその高さの腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上
1~3のうち2つ以上当てはまる
- 1:血清脂質が以下のa・bどちらか、または両方に当てはまる
a:中性脂肪値 150mg/dl以上
b:HDLコレステロール値 40mg/dl未満 - 2:血圧が以下のa・bどちらか、または両方に当てはまる
a:収縮期血圧(最高血圧) 130mmHg以上
b:拡張期血圧(最低血圧) 85mmHg以上 - 3:空腹時血糖値が110mg/dl以上
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